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看取りについて

なごみの家・なごみの里における看取りについて

グループホームなごみの家・なごみの里ではご利用者様の最期の時まで寄り添わせていただきたいと考えています。ご家族様、見慣れたスタッフ、住み慣れたお部屋でその人らしい旅立ちを目指しています。

1.グループホームで看取りを行う背景と目的

グループホームは、平成12年の介護保険制度施行当初から認知症ケアの切り札として常に注目を浴びてきました。
施行当初は、比較的介護度が軽度で身体機能が保たれた認知症を伴う高齢者を対象としていましたが、時間の経過とともにご利用者様の状態は変化し、身体状況は確実に重度化してきました。
住み慣れた地域で初期から終末までの継続的な支援という命題においては、“重度化対応”や“看取りへの支援”が避けられない課題となっております。
柏市内でも看取りを行う事業所が少しづつではありますが増え、介護施設としてのグループホームの位置づけは、もはや「家庭と施設・病院との中間施設」ではなく、「終の棲家」となりつつあるのです。
全国的にもまだまだ数は少ないですが看取ることのできるホームの重要性が高まっています。

2.グループホームが終末期支援に取り組む意義

従来、医療の現場で癌末期などに行われてきたターミナルケア(終末期ケア・緩和ケア)に比べて、グループホームなど介護の現場で実践されてきたケアは、その人の死の間際まで、「その人らしく」「生きがいを最後まで保障する」といった尊厳ある看取りへの試みでした。
医療的対応は脆弱なグループホームであるにも関わらず、終末期支援を望むご利用者様本人、あるいはご家族様が多い傾向にあるのは、馴染みの人、モノ、環境に囲まれた安心感や、その人に寄り添いながら継続的で一貫性のあるケアへの大きな期待と支持の表れであるとも考えられます。
人生の最期までその人の尊厳を保障し、日常生活の継続の中で最善を尽くす支援は、認知症ケアの専門性とそれまでの生活支援で培ったケアの知恵を活かせる、グループホームだからこそできる支援の形であると思います。

3.ご家族の気持ちに寄り添いながらの意向の確認

看取りケアでは、本人の状態変化が起こる都度、入院・治療の方針や延命治療の是非、看取りに際しての家族の関わり方、そして最後に息を引き取る場所についてどう支援していくか等、様々な判断と意思決定が求められます。
しかし、ご家族は多様で複雑な想いを抱えながら本人を見守っており、一通りの確認作業が済めばスムーズにケアが提供できるというものではありません。
ご利用者様本人の状態変化を目の当たりにしながら揺れ動くご家族の想いと、ご家族一人ひとりが微妙に違う想い・意向を抱えている中で、グループホームはそれらの想いを受け止めたり、意思統一を図ったりしなければならない場面もしばしば起こり得ます。
そこでは、きめ細かい配慮や情報連携が求められるばかりでなく、ケアの方針に関する意思確認を確認書や同意書を用いながら、ご利用者様の経過に沿って段階的に、繰り返し繰り返し、丁寧に行っていくことが求められます。

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